ITパスポート過去問 令和8年度(2026年)問15
マーケティングにおけるイノベーター理論では,新しい製品やサービスが普及していく過程に沿って,消費者を,イノベーター,アーリーアダプター,アーリーマジョリティ,レイトマジョリティ,ラガードという五つのグループに分ける。このとき,アーリーアダプターからアーリーマジョリティへの普及において生じる,越えることが困難な隔たりを表す用語として,最も適切なものはどれか。
選択肢
- ア:カニバリゼーション
- イ:キャズム
- ウ:死の谷
- エ:レッドオーシャン
- ア
- イ
- ウ
- エ
正解と解き方・学習ポイント(AI解説)
キャズムは、イノベーター理論において、アーリーアダプターからアーリーマジョリティへ普及が進むときに発生しやすい、大きな隔たり(普及の壁)を表す用語です。この隔たりを越えられない場合、初期の利用者には受け入れられても、その後の多数の利用者へ広がりにくいとされます。
Point
この問題は、イノベーター理論の5分類(イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガード)と、アーリーアダプターからアーリーマジョリティへ普及する際の障害を表す用語としてキャズムを正しく選べるかを確認することがねらいです。
解くために必要な知識
この問題を解くには、イノベーター理論の5分類と、キャズムの意味の理解が必要です。
用語の整理
イノベーター理論(普及理論)
新しい製品やサービスの普及過程において、消費者を採用の早さに応じて5つのグループに分類する理論です。一般にエベレット・ロジャーズの普及理論として知られます。
5つのグループ
| グループ | 特徴 | 構成比(目安) |
|---|---|---|
| イノベーター | 新しいものを最も早く採用する層です。 | 約2.5% |
| アーリーアダプター | 流行に敏感で、周囲へ影響を与えやすい層です。 | 約13.5% |
| アーリーマジョリティ | 慎重に情報収集した上で、比較的早めに採用する層です。 | 約34% |
| レイトマジョリティ | 多数が採用した後に追随する層です。 | 約34% |
| ラガード | 最も保守的で、最後まで採用しないことが多い層です。 | 約16% |
キャズム
アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間に存在する、普及が停滞しやすい大きな隔たり(普及の壁)を指します。一般にジェフリー・ムーアが提唱した概念として扱われます。
他の選択肢の用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| カニバリゼーション | 自社の製品同士が競合し、売上を奪い合う現象です。 |
| 死の谷 | 研究開発の成果を事業化するまでの過程で、資金や人材などが不足し事業化が難しくなる段階を指します。 |
| レッドオーシャン | 競合が多く、価格競争などが激しい既存市場を指します。 |
選択肢ごとの解説
- ア:不正解
カニバリゼーションは、自社の製品同士が売上を奪い合う現象を指します。普及段階の隔たりを表す用語ではありません。
- イ:正解
キャズムは、イノベーター理論で、アーリーアダプターからアーリーマジョリティへ普及を広げる際に生じる、越えるのが難しい隔たり(溝)を指します。問題文の条件に一致するので正解です。
- ウ:不正解
死の谷は、研究開発から事業化に至る過程で資金や人材などが不足し、事業化が難しくなる段階を指します。消費者の普及段階の隔たりではありません。
- エ:不正解
レッドオーシャンは、競合が多く競争が激しい既存市場を指します。普及段階の隔たりを表す用語ではありません。
まとめ
キャズムは、イノベーター理論において、アーリーアダプターからアーリーマジョリティへ普及が進むときに発生しやすい、大きな隔たり(普及の壁)を表す用語です。この隔たりを越えられない場合、初期の利用者には受け入れられても、その後の多数の利用者へ広がりにくいとされます。
カニバリゼーションは、自社の製品同士が売上を奪い合う現象を指します。普及段階の隔たりを表す用語ではありません。
キャズムは、イノベーター理論で、アーリーアダプターからアーリーマジョリティへ普及を広げる際に生じる、越えるのが難しい隔たり(溝)を指します。問題文の条件に一致するので正解です。
死の谷は、研究開発から事業化に至る過程で資金や人材などが不足し、事業化が難しくなる段階を指します。消費者の普及段階の隔たりではありません。
レッドオーシャンは、競合が多く競争が激しい既存市場を指します。普及段階の隔たりを表す用語ではありません。